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腎臓病は本来徐々に進行していくのが一般的です。そんな腎臓病とは全く異なり、急速進行性糸球体腎炎は発症してから数週間から数か月程度で一気に腎機能低下が認められてしまう疾患です。進行が非常に早いため、あっという間に末期の腎不全に陥りやすい疾患で、発症してから早い段階で適切な対応が求められます。
発症の年齢層としては比較的中高年以降の方が多い疾患ですが、子供などもかかる可能性はあり年齢層は限定することができません。また男女差もとくに差異はないでしょう。
そんな急速進行性糸球体腎炎ですが、発症する原因はハッキリ判明していないのが実情です。ただし自己免疫の異常が何らかの影響を及ぼしている可能性があると言われています。
日本において急速進行性腎炎のうち60~70%はANCA(抗好中球細胞質抗体)という自己抗体が関わっている考えられているようです。ANCAが陽性で急速進行性腎炎を呈する疾患をANCA関連血管炎と呼ばれ、この疾患は腎臓だけでなく他の臓器の血管にも炎症を招くのが特徴的です。
急速性進行性糸球体腎炎の検査として、まず尿検査を実施。尿検査の中で血尿の有無、蛋白尿の有無などをチェックします。
また血液検査も重要な検査です。腎機能が低下した場合にはクレアチニン値が上昇し、血管に炎症が起きているときにはCRPと呼ばれる炎症反応を見る項目が陽性になります。さらに多くのケースでANCAや抗基底膜抗体などの自己抗体を調べる項目も陽性になるでしょう。腎臓以外にも血管炎などに広がった際には、胸部のレントゲン写真やCTなどを撮影し、肺炎や肺出血などの症状がないかどうかを確認します。
急速進行性糸球体腎炎を診断するためには、腎機能障害や尿検査の結果にて判断します。また少しでも疑いがある場合には、できるだけ腎生検を実施し腎毛細血管炎の有無をチェックするようです。
間質性肺炎や肺出血、神経炎、紫斑などを合併している場合には、顕微鏡的多発血管炎と診断されます。顕微鏡的多発血管炎は難病の公費申請対象に含まれる疾患です。
急速進行性糸球体腎炎の場合、すぐに入院治療が必要となります。きちんと安静を保ちながら、専門的な集中治療を実施。2~3カ月以上と長期入院になることも多いでしょう。
パルス療法とは、3日間連続で副腎皮質ステロイド薬をはじめとする免疫抑制薬を点滴にて投与する治療法です。その後に経口薬に変更し、症状の変化を見ながら徐々に服用量を減らしていきます。炎症を抑制する効果が非常に高いと言われている治療ではありますが、副作用もあるため慎重に治療を進めることが大切です。
副腎皮質ステロイド薬・免疫抑制薬・抗凝固薬・抗血小板薬の4つの薬剤を組み合わせて行う治療法です。それぞれの薬剤の効能を最大限上げるだけでなく、1つの薬剤を過剰に投与することで起こりやすい副作用を抑制することができます。
パルス療法やカクテル療法などの治療を行っても効果が不十分だと判断された場合には、血漿交換療法を実施するケースがあります。頸部や大腿部付近の太い静脈にカテーテルを挿入し血液を体外に出し、血液と血漿を分離し血漿を廃棄。健康な方の血漿を体に入れると言った治療です。
腎臓に負担をかけにくい食事を摂取します。医師の指示によって、たんぱく質や塩分、水分を制限した食事療法を実施。症状が緩和していくにつれて、制限も徐々に緩んでいきます。
退院したからと言って、すべての治療が終了となった訳ではありません。急激に進行し末期腎不全の状態に陥るケースも多々あるため、退院後にも薬物療法を2年以上も継続していきます。また定期的に通院を行い、尿検査や血液検査、管理栄養士による食事指導などを続けましょう。少しでも体調に異変を感じた場合には、すぐに担当医に相談をしてください。
急速進行性糸球体腎炎の原因はハッキリわかっておらず、さらに自己免疫が深くかかわっていると言われていることから、予防を行うことは非常に難しいと言われています。また年齢層も幅広いと言った特徴も考えれば、これと言った予防策を講じることはできないのが現状です。
そのため少しでも血尿などの症状が現れた際には、早期に医療機関を受診してください。進行スピードも著しく早いため、できる限り早めに専門の病院で検査を受けることが大切でしょう。
急速進行性糸球体腎炎の初期症状としては発熱や全身の倦怠感、食欲不振、関節痛、筋肉痛などです。そのため風邪と勘違いしてしまうケースも少なくありません。また疲れのせいと考え、病院自体に行かないケースもあるでしょう。ただ風邪や疲れでは現れない血尿や尿の色が濃くなるなどの症状は、急速進行性糸球体腎炎の重要なサインです。そのため血尿などの症状が現れた場合には、すぐに医療機関を受診しましょう。
さらに症状が進行すると貧血や血痰、吐血などの症状があらわれますが、腎臓の病気だとハッキリ判断できないので、異変に気が付いたときには、かなり進行しているということも多くあります。最悪の場合には意識レベルの低下が起こるケースも。さらに原因によっては息切れや呼吸困難、咳、血痰、しびれ、出血斑などの全身症状がみられることもあるでしょう。
とくに高齢者の場合には、本人で気が付くことが難しいため、周囲がしっかり注意しておいてください。