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前立腺がんとは、恥骨の裏側にある前立腺という組織に生じるがんのこと。前立腺の外腺にある上皮細胞ががん化し、前立腺がんを発症します。
前立腺がんの初期段階では、自覚症状がほとんどありません。腫瘍が大きくなって尿道が圧迫されると、尿が出にくくなったり頻尿になったり、また残尿感を覚えたりすることがあります。
がん細胞が兵藤や膀胱まで増殖すると、排尿時の痛みや尿漏れ、血尿が認められ、さらに進行すると閉尿(尿が出なくなる)にいたります。また、がん細胞の転移の部位によっては、精液が赤くなったり下肢がむくんだり、下半身麻痺や腰痛を自覚したりすることもあります。
なお、他の多くのがんと比べると、前立腺がんは、比較的進行が遅いタイプのがん。日本では年間約7,000人が前立腺がんで亡くなっているとされていますが、一方で、前立腺がんを患いながらも寿命をまっとうする人も少なくありません。
人が体内で酸素を消費するとき、同時に活性酸素(スーパオキシド)も発生します。活性酸素は細菌などを攻撃し、体を保護する働きを持ちますが、一方で増えすぎると体に様々な悪影響を及ぼす厄介な存在です。
過剰に増えた活性酸素は健康な細胞を攻撃し、老化を早め、がんの進行にも影響を与えます。しかしこの活性酸素は体内の「還元酵素」の働きによりは分解されます。
ただ、すべての還元酵素が好ましい働きをするわけではありません。たとえば、「2型還元酵素」は男性ホルモンの「テストステロン」と結合すると、悪玉ホルモンの「ジヒドロテストステロン(GHT)」になってしまいます。
前立腺がんの発生には、この「ジヒドロテストステロン」に大きく関与していると言われているのです。
体内には免疫細胞が存在し、仮にがん細胞が発生してもがん細胞の増殖を抑えてくれるため、通常は前立腺がんにはなりません。しかし、冷えなどにより代謝が落ちるとがん免疫細胞がうまく機能せず、がんの増殖の勢いに負けてしまうことがあるのです。
実は食べ物の中に、がんの発生を抑えるものがあるといわれています。たとえば、皆さんが普段たべている野菜や果物です。野菜や果物に含まれるカロテンやビタミンは、発がん物質解毒酵素を活性化したり、活性酸素を無毒化したりする働きを持つと考えられています。
現在のところ科学的根拠はなく、確実にがんのリスクを下げるという報告はされていませんが、セロリやニンジンなどの非でんぷん野菜は口腔・咽頭・喉頭のがん発生リスクを下げる可能性、果物は口腔がん・咽頭がん・喉頭がん・肺がんのリスクを下げる可能性が示唆されています。
国際がん研究機関も「がんを含む病気の予防の観点から、野菜・果物を多くと摂ることは推奨される」と発表していることから、野菜や果物を積極的に摂取することは、前立腺がんの予防につながる可能性があると言えるでしょう。
前立腺がんに関連する疾病に、前立腺肥大があります。前立腺がんとは異なる病気なので、両者を明確に区別して理解しましょう。
前立腺肥大とは、前立腺に生じる良性の腫瘍です。前立腺がんとは異なり、前立腺の外まで拡大したり、他の臓器に転移したりすることはありません。病後の経過は良好です。
ただし、排尿障害や残尿感を自覚したり、また高齢者に多く発症したりなど、前立腺肥大の症状は前立腺がんとよく似ていることから、中にはがんを疑ってしまう方もいることでしょう。
なお前立腺肥大を発症した患者のうち、約3/4は治療を必要としません。自覚症状が著しい患者においてのみ、薬物療法や手術による治療が検討されます。
なお、まれに前立腺肥大と前立腺がんを併発している例が見られるため、症状を自覚したときには予断せず、速やかに病院での検査を受けるようにしましょう。
前立腺がんの原因は、まだ明確には分かっていません。ただし疫学的調査や患者の傾向から、たとえば以下のものは前立腺がん発症のリスク要因と考えられています。
前立腺がんと遺伝との関連は、かねてから指摘されています。欧米では、前立腺がんの患者の約5~10%が遺伝を原因として発症している、との報告があります。
父親や兄弟に前立腺がんを発症した人が1人いる場合には、本人に前立腺がんが発症する確率は約2倍。2人いる場合には、約5倍まで上がると言われています。
前立腺がんの既往歴がある家族を有する方は、最低でも年に1回は、PSA検査を始めとした各種検査を受けたほうが良いでしょう。
2010年に国立がん研究センターが報告した数字によると、日本人の人口10万人あたりの前立腺がん発症人数は、40代で約2人、50代で約40人、60代で約210人、70代で約490人、80代で約520人と、年齢を追うごとに二次関数的に増加しています。
こうした傾向は以前からよく知られていることから、前立腺がんの主要な原因の一つとして、「高齢」という要素そのものが指摘されています。高齢化社会が急速に進む昨今、2020年を過ぎたころからは、日本人男性のがん罹患率の第一が、胃がんを抜いて前立腺がんになると予測されています。
精巣で作られる男性ホルモンのアンドロゲンが、前立腺がんの発症要因になっているとの指摘があります。
前立腺は、アンドロゲンの働きにより成長する器官です。前立腺がんの細胞もまた、アンドロゲンの働きで増殖します。よってアンドロゲンの分泌量が多ければ多いほど、前立腺がんが進行する傾向があると言えるでしょう。
なお、かつて中国の一部の公務員の中には、去勢手術(精巣の除去)を受けていた人たちがいました。これらの人たちには前立腺がんが発症しなかった、という興味深い報告があります。
前立腺がんの罹患者が増加していることの要因の一つに、食習慣の変化が指摘されています。いわゆる「食の欧米化」です。
もとより日本人の前立腺がんの罹患率は、欧米に比べると低いとされてきました。その理由の一つが、健康食とされる和食にあったとされます。
しかしながら現代は、ファストフードなどを通じた「食の欧米化」が日本社会に浸透。この傾向が続く限り、今後ますます日本人男性の前立腺がんの罹患率は増加する、と考えられています。
「高身長の男性は前立腺がんになりやすい」という俗説がありますが、これに関し、科学的な報告がないわけではありません。しかしながら、この報告を否定する報告もあります。
国立がん研究センター予防研究グループは、身長の高さと前立腺がんとの発症率に関し、大規模な疫学的調査を実施。その結果、体型が前立腺がんの発症リスクに関与するというデータは得られなかった、としています。
※参照
国立がん研究センター予防研究グループ「肥満指数(BMI)、身長と前立腺がんとの関係について」
https://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/282.html
現在のところ、前立腺がんの原因としてほぼ特定されているのが、上でご紹介した「遺伝」「年齢」「男性ホルモン」「食事」の4つのみ。これらのうち、「遺伝」「年齢」「男性ホルモン」については、本人の意識で変えられるものではありません。一方で「食事」については、本人の意識次第で変えることができます。
人間の体内では、1日に5,000個ものがん細胞が生まれているとされますが、これらがん細胞を死滅させているのは、人間の体内で働いている免疫力。免疫力は、野菜等を中心とした各種の栄養素を十分に摂ることにより強化されていきます。
前立腺がんを予防するためには、改めてご自身の食習慣を振り返るとともに、日ごろから栄養バランスの良い食事を心がけるようにしていきたいものです。