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急性糸球体腎炎の原因と予防法

急性糸球体腎炎の原因

糸球体とは腎臓の中にあり細い血管が集合してできたもので、尿を作りだす働きがある器官です。糸球体はろ過装置の働きがあり、血液中に含まれている老廃物を取り除くように作用します。糸球体でろ過された尿は、その後腎臓内で調整し尿として排泄されるといった仕組みです。

急性糸球体腎炎は急性腎炎とも呼ばれており、細菌やウイルスの感染したあとに呈します。原因として最も多く、90%程度の割合を占めるのが溶連菌です。溶連菌とはA群β溶連性連鎖球菌で、咽頭炎や扁桃炎、リウマチ熱などを引き起こす原因と言われている細菌です。溶連菌が原因で引き起こされる扁桃腺炎は4~10歳頃の子どもに多く感染するため、急性糸球体腎炎の好発年齢も4〜10歳の子どもに多くあります。

また男の子が発症する割合が多い傾向にあり、溶連菌によって起こる咽頭炎などの感染症に罹った2〜3週間後に発症することが多いようです。

しかしながら溶連菌に感染したからと言って、実際に急性糸球体腎炎を合併する方はほとんどいません。年間だと小児10万人あたり2~3人程度が罹患するような割合と言われています。

急性糸球体腎炎の検査内容

尿検査と症状

尿検査を行い血尿の有無をチェックします。血尿だけで一切の症状がみられない場合には、無症候性血尿とされ経過観察を行うのが一般的です。しかし血尿だけでなく、高血圧や浮腫みなどの症状があれば急性腎炎症候群と判断されるでしょう。

急性腎炎症候群は、急性糸球体腎炎だけでなく、IgA腎症、ループス腎炎、膜性増殖性糸球体腎炎などの疾患が入ります。そのため確定診断までは尿検査で行えないでしょう。

補体、抗核抗体、ASO、溶連菌抗原の有無

感染後の糸球体腎炎か否かを見極める検査です。

補体、抗核抗体、ASO、溶連菌抗原は、溶連菌感染後糸球体腎炎かどうかをチェックするのに有効と言われています。

腎生検

血液検査で「補体(C3やCH50)」「抗核抗体」をチェックします。抗核抗体が陽性と判断nされた場合には、ループス腎炎の恐れがあるでしょう。また補体が低下していない場合であれば、IgA腎症などの慢性腎炎の可能性が高まります。

補体が低下していれば、感染後の糸球体腎炎がまず考えられるでしょう。さらにASOが高値であり、咽頭の溶連菌抗原が陽性であれば、感染後の糸球体腎炎の疑いが強くなります。

  • 2週間で蛋白尿が改善傾向にならない
  • ネフローゼ症候群に至る
  • 補体低値が2か月以上続く

上記の場合、腎生研を行う基準になるでしょう。腎生検は大量の出血が起こるリスクがあるため、できる限り回避したほうがいい検査のひとつです。

急性糸球体腎炎の治療方法

急性糸球体腎炎に対する専門的な治療はありません。症状を緩和するための対処療法が基本となります。

最も大切な治療が血圧を安定させることで安静にすることが大切で、それ以外に水分制限や塩分制限などの治療を実施。また利尿薬や降圧薬などの薬を使用するケースもあります。また腎機能が低下することによって体内のカリウムが増えている状態であれば、カリウム制限食を行うケースもあり、症状によって治療法は異なってきます。およそ4週間の入院治療が必要になるでしょう。血圧が安定すれば退院の運びとなります。

基本的に急性糸球体腎炎の患者の95%以上が完全に回復すると言われています。しかし2%未満で慢性腎疾患の状態に陥るとも言われており注意が必要です。そのため2%未満と頻度は少なくても、退院後も血尿が完全になくなるまで約6か月間フォローが必要となります。

咽頭部から溶連菌が発見された場合、抗生剤で除菌するのが一般的です。しかし抗菌薬投与によって糸球体腎炎の予防や治療にならないでしょう。

急性糸球体腎炎の予防方法

結論から言うと、急性糸球体腎炎を予防する方法はありません。以前は抗生物質で予防できるとされていましたが、抗生物質を投与したからと言って糸球体腎炎を発症する確率に差はないと報告されています。

しかし急性糸球体腎炎そのものを予防する方法はありませんが、溶連菌に対しての免疫力を上げることによって急性糸球体腎炎を予防することができます。

手洗いやうがい、マスクの着用などを徹底させ、溶連菌に感染しないように心がけましょう。また感染に対する免疫力を向上させるためにも、しっかりとバランスのいい食事を摂取してください。疲労によっても免疫は落ちやすくなるので、十分な睡眠や休息をとることが大切です。 さらに溶連菌が流行しているときには人混みを避けるなど意識すると良いでしょう。日々の生活の中で、しっかり予防を行うようにしてください。

急性糸球体腎炎の症状

血尿や、むくみ、高血圧の3つが主な症状です。人によっては3つ全ての症状が起こるケースもあれば、一つだけしか症状が現れないケースも多々あります。

急性糸球体腎炎になると、2~3日経過すると尿の量が減ってくるでしょう。徐々に尿は濃い茶色のような色に変化し、目で確認すれば普段と尿の色が違うことがわかるでしょう。

数週間の潜伏期間の後に症状が出現します。その後で、まぶたや脚にむくみが現われてきます。むくみが強くなれば胸やお腹に水がたまってくることもあるでしょう。むくみなどの症状が現れてから7〜10日間ほどは、腎機能の低下によって高カリウム血症と高血圧を呈しやすい状態なので特に注意深く経過観察を行ってください。

また高血圧を呈している場合、頭痛や嘔吐などの症状が起こることも。重症なケースでは高血圧が原因で起こる急性心不全や高血圧性脳症となうこともあるため注意しましょう。さらに脈拍促進、多呼吸、呼吸困難などの症状もあり、けいれんや意識障害などの症状を患うリスクもあります。